FDDとFOD
FDD(Focus Detector Distance)とは、X線管とディテクタ(検出器)の距離です。FDDは基本的には一定ですが、ディテクタをX線管側に寄せ、透過能力を向上させることができる装置も存在します。
FOD(Focus Object Distance)とは、X線管と試料との距離です。FODを近付けるほど、コーンビームX線により拡大投影されるため、高分解能で撮影することができます。一方、マイクロスコープや走査型電子顕微鏡(SEM)等と同じように、視野が狭まります。
ボクセルサイズとは
三次元画像において、キュービック状になったピクセル(画素)をボクセルといいます。数ボクセル並ぶことにより形状観察が可能となります。ボクセルサイズは、FOD÷FDD×検出器のピクセルサイズで算出されます。
オーバースポットとは
X線のフォーカスサイズがボクセルサイズを超えることを指します。フォーカスサイズがCTスキャン時のボクセルサイズを大きく上回っていると、ボクセルサイズ相当の解像度が出ずボケの要因となります。そのため、高分解能でスキャンを行う際には、数値上のスペックだけではなく、フォーカスサイズとボクセルサイズの関係に注意が必要です。