活用事例
サンマ企画展向けの
CTスキャン・透明模型・
DICOMビューアー
phoenix v│tome│x m300
活用事例
phoenix v│tome│x m300
Issue
福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」で開催される、サンマをテーマとした企画展示に向けたCT撮影・データ提供の事例をご紹介します。当社ではCTスキャンの活用可能性についてご説明し、それを踏まえてアクアマリンふくしま様が具体的な展示構成をご検討されました。その結果、CT撮影・フルカラー3Dプリンタによる拡大模型・当社独自の展示イベント向けDICOMビューアーを組み合わせた展示コンテンツの制作をご依頼いただきました。

産業用CTスキャンは、対象物を切断・破壊することなく、内部構造を三次元データとして取得できる点が特徴です。今回のサンマのように、貴重なサンプルや繊細な組織を持つ生物の撮影においても、標本を傷つけることなく、骨格や内部器官の詳細なデータを取得することができます。
水族館企画展という、来場者に生物の内部構造まで直感的に理解してもらうためのコンテンツ制作において、非破壊で高精細な内部データを取得できるCT撮影は、企画を彩るユニークな手法としてご活用いただきました。

CTデータを元に、フルカラー3Dプリンタで実物より大きなサイズの模型を製作しました。実物のサンマは体長が限られていることに加え、実際に解剖して骨格を取り出そうとすると、細かな骨が分離してしまい、全体の構造をそのままの形で観察することは容易ではありません。CTデータからそのまま造形することで、こうした課題を回避しつつ、実物より大きく、骨格の位置関係も保たれた状態で観察できる展示物として仕上げることができます。
今回の模型は、単なる外観再現ではなく、外皮の内側に骨格が透けて見える構造を持たせている点が特徴です。造形段階で、外皮部分にクリア材を、骨格部分にホワイト材を配置し、両者を重ねて一体で造形。造形後は、外皮部分の研磨に加えてクリア塗装を施すことで、内部の骨格が高い透明度でくっきりと見える仕上がりを実現しています。

CT撮影で得られたDICOMデータを、来場者が直感的に操作できる形で提供するため、ゲームコントローラーで操作できる当社独自の展示イベント向けDICOMビューアーを制作しました。
本ビューアーでは、サンマの成体・幼体に加え、ウツボのDICOMデータも切り替えて閲覧可能。来場者は画面上で回転や断面表示を自由に操作しながら、複数の生物の内部構造を比較観察することができます。一般来場者にも直感的に扱える形で提供することで、CTデータの持つ情報量を展示体験に活かしています。
産業用CTスキャンは、工業製品の非破壊検査だけでなく、生物や自然物の内部構造データを非破壊で取得する用途にも活用できます。本事例では、CT撮影で得たデータを、お客様のご要望に沿って3D造形・DICOMビューアーという展示コンテンツへ展開することで、研究・教育・展示の各領域を横断する新しい体験価値を提供する取り組みとなりました。
JMCでは、産業用CT撮影を軸に、その後の3Dデータの活用可能性や、展示・教育コンテンツへの応用についてもご提案が可能です。生物・自然物・貴重品などのCT撮影のご相談や、CTデータを起点とした新しいコンテンツ制作をお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。